諸説ある「ごりおし」の由来
こんにちは。辞書係です。
今回紹介する引きがいのある日本語は、
「ごりおし」。
「自分の意見をごりおしする」など、日常でもよく使う表現ですが、その由来を辞書で引いてみると、おもしろいことが分かります。
(鮴を取るのに川下に積んだ小石の堰に追い入れたところからとも)強引に自分の考えを押し通すこと。
出典:『新明解国語辞典』(三省堂)
強引に自分の考えをおしとおすこと。(中略)由来「ごりごり押す」から。
出典:『三省堂国語辞典』(三省堂)
『新明解国語辞典』では、「鮴(ごり)」という魚を取る様子が「ごりおし」の由来だと説明しています。鮴とは川に住むハゼの一種で、頭は大きく、あごが出っぱっているのが特徴です。
一方で、『三省堂国語辞典』は単純に「ゴリゴリ」というオノマトペが由来となっているとしています。

辞書係
「ごりおし」の由来には、さまざまな解釈があるんですね。
『三省堂国語辞典』のほうが、一般的に考えられている「ごりおし」の由来に近いと思われますが、日本でもっとも売れている辞書のひとつである『新明解国語辞典』で「鮴おし」を推している以上、有力な由来であるはずです。
「ゴリおし」と「鮴おし」どちらが正しい由来なのか調べてみるのもおもしろいかもしれません。