氷が大事なハイボール
こんにちは、辞書係です。
今回紹介する引きがいのある日本語は、
「ハイボール」。
「ハイボール」を引き比べてみると、少し面白い発見がありました。
ウイスキーに炭酸水を加え、氷を入れた飲み物。
出典:『新明解国語辞典』(三省堂)
ウイスキーを炭酸水で割った飲み物。
出典:『三省堂国語辞典』(三省堂)
ウイスキーなどを炭酸水で割った飲み物。
出典:『旺文社国語辞典』(旺文社)
『旺文社国語辞典』だけが、「ウイスキーなど」とウイスキー以外の可能性もほのめかしているのも気になりますが、もっと気になるのは、『新明解国語辞典』だけが、「氷」に言及していることです。
たしかに、居酒屋などで飲むハイボールは、かならず氷が入っている気がします。
しかし、コンビニなどで缶で売られているハイボールもありますよね。
『新明解国語辞典』からすれば、それはまだ正式なハイボールではありません。
プシュッと開けて、氷を入れたコップにそそいだその瞬間に、ハイボールが完成する!ということになります。

辞書係
わざわざ「氷」をハイボールの条件としているところに、『新明解国語辞典』のお酒に対するこだわりが見える気がしますね。
余談ですが、『ウィズダム和英辞典』(三省堂)でもハイボールは、「a whiskey and soda」と説明されており、「ice」の表記はありませんでした。他の辞書も引き比べると面白いかもしれませんね。