鼻毛にまつわる慣用句クイズ!
こんにちは、辞書係です。
今回紹介する引きがいのある日本語は、
「鼻毛」。
慣用句(かんようく)とは、「道草を食う」などの2つ以上の単語が結びつき、全体として特定の意味を表す言い方ですが、「鼻毛」を使った慣用句もあります。その慣用句が面白いので、今回ご紹介します。
鼻毛をつかった慣用句として、
●鼻毛をぬく
●鼻毛を読まれる
などがあります。
成人男性なら、たしなみとして毎日鼻毛を抜いている方もいるかもしれませんが、その行動が実は慣用句になっているんです。
毎日自分の鼻毛を読む(数える)人は少ないと思いますが、この慣用句にはどんな意味があるのでしょう。
鼻毛を数えはじめても、数え終わる自信はありません。途中で絶対わからなくなりそうです……。
ということで、個人的には「焼け石に水」や「のれんに腕押し」のような「やっても無駄なこと」の例えだと、しっくりくる気がします。

それぞれどんな意味の慣用句なのか、すこし想像してみるのもおもしろいですね。
答えあわせ
「鼻毛をぬく」は、
●他人をだしぬく。(出典:『新明解国語辞典』)
「鼻毛を読まれる」は、
●見くびられる。(出典:『新明解国語辞典』)
という意味の慣用句となっています。

どちらも、ろくでもない意味でしたね。ちなみに、「鼻毛を伸ばす」という慣用句もあります。これも、くだらない意味なのでぜひ辞書を引いてみてください!
鼻毛があるなら「尻毛」はどうか?
ということで、辞書で「尻毛」を引いてみると、ちゃんとありました。「尻毛をぬく」という慣用句が。
●尻毛をぬく=人がうっかりしているすきに不意に何かをして驚かす。人をばかにしてだます。(出典:『旺文社国語辞典』)
こちらも、人をだますような行動を意味する慣用句でした。こうなると、抜かれると痛い場所の毛ならなんでもいい気がしてきます。わき毛を抜くとか、すね毛を抜くとか。

鼻毛も尻毛も、抜かず抜かれずの毎日を過ごしていきたいものですね。