知ってるけど見たことのない日本語
こんにちは。辞書係です。
今回紹介する引きがいのある日本語は、
「苦虫」(にがむし)。
みなさんは、「苦虫をかみつぶしたような顔」という表現をどこかで見たり聞いたことはありませんか?

辞書係
この表現、実際はどんな顔をすればよいのか、全然わかりません。
「えへらえへら」のときと同じ、【知ってるけど見たことのない日本語】シリーズです。
読んで字のごとくですが、苦虫とは、
かんだらさぞ苦いだろうと思わせる虫。
出典:『新明解国語辞典』(三省堂)
であり、まさにこの虫をかみつぶしたかのような顔が、「苦虫をかみつぶしたような顔」です。
非常に不愉快そうな顔を意味する表現ですが、実際にやってみようとすると、とても難しいことに気づきます。なぜか、「えへらえへら」と同じように、しゃくれてしまいます。怒った顔なのか、泣きそうになればいいのか、感情が定まりません。
というか、苦虫なんて食べたことがありません。
ピーマンを嚙みつぶしたような顔ならできる自信があります。。。
そもそも虫なんて噛んだらたいてい苦いはずです。なかでも特別苦いものが、「苦虫」と名付けられたはずですから、きっととんでもなく苦いのでしょう。ピーマン何個分でしょうか。

辞書係
考えれば考えるほど、分からなくなってしまいます。まさしくこれが苦虫をかみつぶしたような顔だ!という見本があれば、ぜひ見てみたいです……。