「しっぺい」とは何か?
こんにちは。辞書係です。
今回紹介する引きがいのある日本語は、
「しっぺい(竹箆)」
「しっぺい」とは、お寺での座禅などで使われる、肩をトントンと叩いてパシリと打つあの木の棒のことです。
参禅者の眠りを戒めるために使う、平たい木の棒。
出典:『新明解国語辞典』(三省堂)
また、「しっぺい」の変化したものとして、「しっぺ」があります。
「しっぺ」とは、「人さし指と中指を並べて、相手の手首などを強く打つこと」(出典:新明解国語辞典)です。
子どものころ、あっちむいてホイをしながら「しっぺ、デコピン、ババチョップ……」と遊んだ人もいるのではないでしょうか。

辞書係
白熱するとケンカになりやすい遊びでした。
ちなみに、『三省堂国語辞典』には「しっぺい」という言葉はなく、座禅で使う棒も、人さし指と中指で相手を叩くことも、どちらも「しっぺ(竹箆)」としています。
この「しっぺい(しっぺ)」は、すぐさま仕返しをすることを意味する「しっぺ返し」の由来です。
たしかに、木の棒でも指でも、バシリと叩かれればイラっときて、やり返したくなってしまいそうです。「しっぺ返し」の由来を知ると、この表現がとても上手な例えであることが分かりますね。